調べ学習

一人一台にタブレットが配布されて、さまざまな情報が簡単に手に入る時代になりました。調べ学習でも図書館へ行かずとも手元のタブレットに知りたいワードを検索すれば関連する言葉が山のように出てきます。『りんご』と入力すると、『バラ科リンゴ属の落葉高木、またはその果実のこと。植物学上はセイヨウリンゴと呼ぶ。春、白または薄紅の花が咲く。人との関わりは古く、紀元前から栽培されていたと見られ、16世紀以降に欧米での生産が盛んになり、日本においても平安時代には書物に記述がみられる』と出ます。さらに画像付きです。なるほど、りんごの特性が分かります。子どもたちも、一生懸命にプリントに書きます。しかも、びっしり。見ている側は、静かに取り組む姿に安堵します。これだけ一生懸命調べたのですから期待して聞いてみます。『りんご』って何か言ってごらん。たいていの子どもはこう答えます。『赤くて丸い甘い食べ物。』。あれだけ調べ、見て、書いたのにも関わらず、たったこれだけの情報しか入ってないのです。がっかりです。つまり、子どもは時間をかけて調べてもほんの一部の情報しか頭に入っていないのです。いや、入らないのです。なぜなら、知らない言葉が多すぎるのですから。知らないけど、ネットに書いてあるのだから間違いではないのだろう。これを書いておけば大丈夫だろう。と考えるのです。自分で考えて、判断し、表現するには簡単なことではないことがわかります。情報化社会の渦の中、何気なく、いろいろな学校にタブレットが導入されるようになりましたが、果たして子どもは有効的に使用しているでしょうか。少なくとも私はまだまだ子どもに使いこなさせている自信がありません。